予備校で講師&学習アドバイザーをしている冒険者です。教育系ブロガーとして冒険者ブログを運営しています。
講師歴15年以上、小学生から大学受験まで幅広く指導!延べ10000人以上の親や生徒を指導した経験から、教育関連の有益な情報を発信中です!
今やモンテッソーリ教育という幼児教育は、日本における幼児教育の中で最も成功している教育になっています!
モンテッソーリとは人の名前ですね。
イタリア初の女性医師でもあるマリア・モンテッソーリによって開発された教育法が「モンテッソーリ教育」なんです。
それを知っている方も、実践している方も、またはプロとして指導している方も、今回僕が書く記事は、実際の家庭でモンテッソーリ教育を生活に取り入れようと実践してきたときに起こりうる問題について解決できるように書いています。
正直、どの書籍や文献、ブログや記事をみても「方法論」や「接し方」といった手段しか書かれていないんですよね。実際問題の話はもっと複雑なはず。きっと共感頂けます。
まずは簡単にモンテッソーリ教育を解説します。
参考にした書籍です。数あるモンテッソーリ教育の本の中で、一番わかりやすく家庭で実践しやすいものをチョイスしてあります。
メッチャおすすめですので、よろしければリンクからご覧ください!
モンテッソーリ教育とは
それでは、モンテッソーリ教育とはどのような教育なのかを具体的にみていきましょう!
モンテッソーリ教育の子供への考え
モンテッソーリ教育には、もっとも大切にしている考え方があります。
それは・・・
「子どもには自分を育てる力が備わっている」
子どもは潜在的に自分自身を成長する脳回路が備わっているということです。
子どもは赤ちゃんで生まれた時から、ちゃんと生きていくための力「生きる力」を備えており、生き残りをかけて生まれてくる。
未熟な分、感性に訴えかける力を備えるだけではなく、赤ちゃんでありながら自分自身を成長させる機能が備わっている。
つまり、極論、放っておいても勝手に成長できる能力を持って生まれてくるということです。
その能力を生かすも殺すも環境次第。家庭、先生、周りを囲う大人たち。
見守ってくれるだけでいい。
子どもが欲した時だけ手助けしてほしい。そんな考えを基にモンテッソーリ教育が作られた。
モンテッソーリ教育の目的とは
それでは、モンテッソーリが幼児教育のゴールと位置付けた目的は、一体どんなことなのでしょうか?
結論は・・・
モンテッソーリ教育の目的
「自立して有能で責任感や思いやりを持ち、生涯にわたり学び続ける姿勢を持った人間を作っていくこと」
ここで一番注目したいモンテッソーリ教育の目的は「生涯にわたり学び続ける姿勢」ということです。このことは成長を止めない、という人間という存在がいかなる時も進化をやめないことに直結する。
モンテッソーリ教育 学び続ける子供
ちょっと話はそれますが、日本の教育で高校3年生の受験期における平均勉強時間をご存じでしょうか?大学受験ですので、すごい時間を勉強に注いでいます。
進学校の平均は平日5時間、休日8時間というデータもあります。
難関大学に進学した子供の平均勉強時間は平日6時間、休日11時間というデータもあります(河合塾HPより)。
ちなみに、日本の社会人の平均勉強時間(読書や自己啓発など)はどのくらいか知っていますか?
これは衝撃的な事実です。
社会人の平均勉強時間は、なんとたったの6分です
詳細リンク
>>日本の社会人の平均勉強時間
学力がすべてとは思いませんが、生涯学び続ける、ということを目標にしているモンテッソーリ教育の神髄は大人になってから発揮されるものになっています。
効果や成果は、幼いころに出てくるものではなく、時間をかけてじっくりと人間性を高め社会に対して価値のある人材になっていくことでしょう。
モンテッソーリ教育を受けた有名人
それでは、モンテッソーリ教育を受けた有名人には、どんな人がいるのでしょうか?
ジェフ・ベゾス(Amazon創立者)
サーゲイ・ブリン、ラリー・ペイジ (Google創立者)
藤井聡太(将棋棋士)
他にも企業を引っ張るリーダー的存在になっている人が、モンテッソーリ教育を受けています。
モンテッソーリ教育の目的でも書きましたが、やはり「生涯学び続ける人材育成」を目的としているので、その人格に惹かれ多くの人々が賛同してついていくのでしょう。
つまり、モンテッソーリ教育は、人材育成教育の最高級の教育を受けられているということになります。
有名にはならずとも、社会に出てからの貢献度を言えば、このモンテッソーリ教育はかなり高いものと言わざるを得ないでしょう。
※幼児教育記事
>>【レッジョ・エミリア教育】家庭でできるGoogleが取り入れる教育
モンテッソーリ教育のメリット、デメリット
それではここからは、モンテッソーリ教育のメリットとデメリットについて解説していきます。
モンテッソーリ教育 子供へのメリット
モンテッソーリ教育を受けると、どんな良いことがあるのでしょうか?
そのメリットをまとめてみました。
モンテッソーリ教育のメリット
・子供の個性が伸びる→周りと違うことにストレスがない
・自己肯定感が生まれる→自己主張ができるようになる
・問題解決力が身につく→自分で状況を変えられる
・手先が器用になる→美的センスが身につく
このように、現代社会で生きる力として必要な能力が高められるようになるのです。
特に「自己肯定感が生まれる」というのは、幼児期においては非常に重要です。自分自身をありのままに受け入れることができるようになるからです。
自己肯定感については、以下の記事で内容の詳細を説明していますので、参考にして頂きたいです。
※参考記事
>>【子どもの自己肯定感のチェック】今すぐチェックしよう!
モンテッソーリ教育 子供へのデメリット
それでは続いてモンテッソーリ教育の悪い点について書いていきます。
これを知ると、日本における問題点も浮き彫りになります。
モンテッソーリ教育のデメリット
・集団行動になじめなくなる可能性がある
(本人は馴染めなくて良いと思っている場合が多い)
・自発性が強いあまり、身勝手と思われがちになる
(周りが本人を心配してしまう)
ネット、ブログ、書籍で話題になっているので何かしらの形でモンテッソーリ教育を見たり聞いたりしたことがあるのではないでしょうか。
その内容を調べていくと、やはり公教育で実践していかないと身につけることは難しいんです。
もっとモンテッソーリ教育について知りたい方は以下のサイトをご覧ください。
>>モンテッソーリ教育の解説ブログ >>モンテッソーリ教育を受けた人のその後 >>おうちでモンテッソーリ
上記の記事を読んでもらえると、モンテッソーリ教育の素晴らしさがわかってくれると思いますし、具体的な家庭での取り入れ方が書いてありますので、参考になると思います。
自主性を育て全力でサポートし、環境を整えてあげていく。教具も揃えて準備万端。イメージが膨れ上がりますね。
あとはブログや書籍に載っていたように子供に接していくだけですね。
ただ、このような教育を毎日家庭で親が子供にできるでしょうか?
僕がこの記事で読者の皆様に伝えたいのは「教育論」や「手法」ではありません。ましてや「批判」でもありません。
生活目線で考えたときに理想と現実のギャップが必ず生まれます。
自分も子供にモンテッソーリ教育を施したからわかります。現実はうまくいかない。現実はうまくできない。無理やりにしたり、叱ったり、つい口が出てしまったり・・・
そのあとで後悔するんですよね。そうやって接してしまったあとに必ず後悔します。
僕が言いたいのはそこなんです!
※関連記事
>>【学力格差】学校環境だけが格差を生むわけではない教育の実情
モンテッソーリ教育をおうちで取り入れる注意点!
このような良い教育や考え方が世の中に広がっても、実際に公教育ではモンテッソーリ教育は難しいのです。
そうして、親がモンテッソーリを理解すればするほど、自分が子供に対する接し方が理想とかけ離れていくという罪悪感が生まれてしまいます。
そんな簡単にうまくいかない。それが現実。だから、僕は声を大にして言いたいです。
うまくいかない、もっとこうしてあげたい
その心が生まれる理由は「親の理想」
大丈夫です。
子供はうまくいってます。
ちゃんと選択しています。
だから、理想は捨てて下さい。親の理想通りには子供は育ちません。
子供は自分の育ちたい方向で育っていきます。
真っ直ぐじゃないかもしれません。でも子供がそうやって育ちたいんです!
親から見れば奇形かもしれませんが、子供が育つ方向を無理に変える方が子供にとって奇形なんです!
本当の意味で手法、手段、教育論はいりませんね。
目的ですらいりません。
僕がモンテッソーリ教育を題材にして記事を書いた一番の理由は「モンテッソーリ教育の考えの要」だけをしっかりと親が認知してほしい。
そうすれば必ず心が軽くなるはず。
親はしっかりと子供を見るだけ。観察するだけ。欲しそうにしていたら、全力でサポートするだけなんですね。
以下の本にも、より詳細な注意点と方法が書いてあります!本のレビューもかいてありますので、一度ご覧になってください!
※世界の幼児教育
>>ノルウェー幼児教育が素晴らしい!その理由と政策とは?
モンテッソーリ教育 まとめ
いかがでしたでしょうか?
家庭でモンテッソーリ教育を考えている親御さんへ向けて、モンテッソーリ教育の内容を説明してきました。
モンテッソーリ教育のみならず、子育ての難しさをわかっているので、自由に育つ子供を温かく見守っていただければ幸いです。
最後にもう一度、モンテッソーリの教育の考えの要を書きます。
「子どもには自分を育てる力が備わっている 」
心配せずに温かい目で子供の成長を見守ってください。
最後までご覧いただきましてありがとうございました!
他にも色々な幼児教育の記事を書いていますので、リンク先の記事で興味があるものを、ぜひご覧ください!