予備校で講師&学習アドバイザーをしている冒険者です。教育系ブロガーとして冒険者ブログを運営しています。
講師歴15年以上、小学生から大学受験まで幅広く指導!延べ10000人以上の親や生徒を指導した経験から、教育関連の有益な情報を発信中です!
近年、本当に世の中に塾はたくさん存在して飽和状態になっていますよね。
予備校講師をしていると、競合他社の研究は欠かせません。近場の競合もそうですが、日本全国の塾のHPや業務形態、指導内容などは最優先業務として研究しています。
個別指導、集団授業、プリント学習、映像授業と多岐にわたって学習塾がありますね。
そこで今回は、予備校講師の目線から以下の疑問にお答えします!
・どんな塾がうちの子にあっているの?
・同じ形態の塾だったら、どうやって比較したらいいの?
・塾を選ぶときに何を見ればいいの?
子供に合う塾の形態、そして入塾を決める時のポイント、授業料だけではわからない塾や予備校の裏側をこっそり教えます!
予備校講師、塾講師だからこそわかることがありますので、ぜひ参考にしてみてください。
それではさっそくいってみましょう!
塾の選び方 失敗しないポイント
では、どのように塾を選べば失敗しないですむのか!?
それは以下の項目だけ見てくれさえすれば、きっと良い塾に巡り会えるでしょう!
結論を先にまとめると・・・
・塾長のココを見ろ!
①塾長から教育に対する熱意が伝わってくる
②塾長の指導歴と過去の実例が具体的に言える
③塾長が家庭を持っている
・その他、見ておくポイント
①定期的な面談・保護者会がある(時期が明確)
②地元の地域や地元の学校のことを把握している(部活、担任、行事など)
③トイレがきれい
これらの条件を満たしていれば大きくはずすことは絶対にありません。
これが結論です。これらを詳しく見ていきましょう!
塾の選び方 塾長のここを見ろ!
塾長編①「熱意が伝わってくる」
塾長は、その塾の看板です。塾長の考え方や指導のスキルが、その塾全体のレベルを左右します。
また、塾長の熱意は塾のスタッフにも伝染します。熱意は教育には不可欠な要素で、教師によって子供のモチベーションは変わることがほとんどです。
熱意を感じられない、想いが伝わらない塾長は絶対に避けるべきです。つまり、淡々と説明だけしているケースですね。
「なぜあなたは先生になろうと思ったんですか?」という質問を塾長にすれば一発で見破ることができるでしょう。
子供が好きだから、とか在り来たりな回答であれば疑った方がいいです。
教育によってどう社会貢献をしたいのかと明確でなければ教育者とは呼べません。ただの営業マンです。
ぜひ、この質問を投げかけてください!
塾長編②「指導歴と過去の実例が具体的に言える 」
塾長にこれまでの指導歴と過去の実例を聞いてみて下さい。
つまり「どのくらい先生をやられているのですか?そこで会った生徒でうちの子と同じ例はありますか?」という具合に。
ここでも歴を誤魔化される可能性があるので、具体例も一緒に聞けると信憑性が増します。
具体的に答えられなければ教育について深く考えていない証拠です。
本気で教えていると、一つ一つの出会いにドラマが生まれるはずですから、必ず何かしら印象的な生徒や似たような例を言えるはずなんです。
指導歴は誤魔化せても、過去の実例は実際に本気で生徒と向き合った人じゃないと言えませんからね。
塾長編③ 「家庭を持っている」
家族があって子供もいる。これだけで、親の気持ちと子供の気持ちがある程度わかる先生になります。
ただ、こればかりは気軽に質問できないですよね。失礼にあたる可能性もあるので。
で、あれば結婚指輪をしているか見るのもありですね。
ただ、自分が結婚していて子供がいるとすると、だいたい「うちの子も・・・」と語る塾長は多いはずです。
なぜかというと「私はあなたと同じ親ですから、ある程度、子供の考えも親の考えもわかりますよ!」という、一種のアピールになることを知っているからです。
ですので、その塾長との話の中で聞けるタイミングがあったらドンドン塾長の家庭のことを聞いてもらっていいです!
家庭を持っていれば、嬉しそうに話をしてくれますよ!そうしたら、ある程度は安心できますね。
塾の選び方 親が見るべきポイント
それでは、塾長以外の塾として親が見ておきたいポイントを3つ解説します。
塾を選ぶときには「絶対に聞いておきたいこと」になりますので、ぜひ聞いてみてください。
その他編① 「定期的な面談・保護者会がある(時期が明確)」
定期的な面談や保護者会は、一つの塾としてのアピールになるはずです。
保護者会や面談をすることで、自分たちの考えに共感してもらい納得しもらえれば、その塾の評判を広げてくれるチャンスがあるからです。
ただし実施するとなると、かなりの労力と時間がそこで削がれることになる。
やらない方が正直塾側としては楽なんです。やれないとするならば、何らかの理由があるはずです。
明確に「〇月と〇月です」と言えなければ、人手不足や余裕の無さが浮き彫りになります。
年3回が理想。年2回であれば許容範囲ですね。
説明会や学習面談をするときには、必ず聞きたい内容ですね。
その他編② 「地元の学校や地域のことを把握している」
地元の行事、学校の様子などは生徒や保護者のコミュニケーションの中で必ず知っていなければならない重要事項です。
僕は担任の先生の名前まで調査していました。指導科目や教師歴も調べていました。
また、文化祭や体育祭も見に行ったりしていました。
そのぐらいの行動を取っていなければ地域に密着した塾、とは言えませんからね。
もし、説明を受けている時に自分の学校の行事のことや、テスト日程、学校の特徴を全く話さなければ、地元のことを把握していない可能性があります。
個人塾では起きないことですが、大手塾になると、こういったことは良く起こります。地元のことを知らないことが致命的に悪いことではないのですが、自分の子供が通う学校のことをわかってくれていると安心できますよね。
一つの選ぶ材料にしてください。
その他編③「トイレがきれい」
トイレが綺麗かどうかは非常に重要な項目です。
理由は簡単。塾の経営的な余裕さがこれでわかります。
どうしてトイレで経営までわかるのか。
トイレ掃除を毎日やれるくらい人員の余裕がある、掃除担当を雇えている、古い物件でもリフォームして綺麗にできるくらいの余裕がある、などなど。
裏付けはかなりあります。
経営が厳しい塾というのは、立派な教育者がいてもその力を発揮しにくい環境になっている可能性がある、ということです。
また、トイレ掃除に意識がいっていない人が子供をマメに見てくれるような教師がいない可能性がある、ということも言えます。
ですので、説明を聞きにいったらトイレを借りてみてください。かなりの確率で良い塾か、そうではないかが判断できます。
学習塾と子供たち
では、ここからは僕の想いの内を書いていこうと思います。
学習塾の変化
今日の教育産業に変化が起きてきていますね。
その変化とは「個」に対するサービスの拡充です。
今までは子供の数も多く、教育の効率化で「集団」や「多」に対する指導が一般的でしたけど、もはや少子化問題の歯止めがきかず2019年の出生数は86万人になっています。
ちなみに、出生数が100万人を下回ったのは2016年ですので、なんとたった3年で15万人近くも出生数が減った、という驚愕の事実がわかりました!!
ですから「個」に対する教育サービスに転換している塾が増えてきています。
僕も教育産業(予備校講師)に携わって15年以上経ちますが、もう多数を相手に指導していても正直儲かるような時代ではないということが、肌感覚でわかっている感じです。
生徒数が減っていることで、我々塾業界も大打撃を受けているところであります!
だから、教育産業も転換期に入ってきているのだ!と強く思います。
むしろ、転換しないとその教育企業は潰れること間違いないですね。
どんな変化が起きているかは、最初にも述べた通り「個」に対するサービスが拡充していること。
それは、インターネットを駆使した映像授業、または個別指導、少人数制指導が増えてきています。全国展開している塾も徐々にその波に乗ってきており、集団授業を扱わなくなった塾が増えています。
中でも興味深いのは学習指導をしない学習計画指導塾も流行っているんです。
その子の志望校によって参考書を勧め、それをどんなペースでやっていくかを提案し、チェックをしていく。
勉強の仕方を徹底的に教えていく塾ってことですね。
学習塾 個への対応でどう変わった?
ではその変化によってできた「個」への拡充のシステムで、果たして成績を伸ばすようなサービスになっているか、ということ。
これが本当に僕が声を大にして言いたい、そして訴えたいことです。
何が問題なのかというと、結論は「個への対応によってサービス単価が上がるが、それに見合った成果は今までとそれほど変わらない!」ということ。
「かもしれない」を付け加えようと思いましたが、やめます。断言しちゃいます。
確かに、集団で教えるよりも個々へ指導できた方が一人一人に親身に見てもらえる印象はあると思います。
そして、様子を細かく教えてもらえるので親としてはありがたいと感謝の気持ちを抱きやすいと思います。いいことです!
でもですよ。
成績が上がってなんぼの世界の教育業界ですよね。子供を預けて安心しているだけなら、そんなに高い授業料を払わなくてもいいですよね。
面倒見がいい、というのは単なる謳い文句にすぎません。
大の大人が一人その子についていて、面倒見が悪いなんて言うわけありませんからね。
だから、成果に見合った授業料になっているかということ。
なぜ僕がこのように思うかというと、個別指導の先生の90%は実は「プロ」ではないからです。
学生のアルバイトか、小遣い稼ぎにやっている主婦か、仕事終わりのサラリーマンではないでしょうか。
では管理している塾長はどうか。
その塾長ですら実際に指導経験は少なく受付業務や準備雑用、生徒管理に徹していることが多いです。
ブラック企業なら駒として使われているだけの人の可能性が高いです。
また、売り上げ主義に走っている塾は、とにかく講座を取らせて高い授業料を支払わせる営業ばかりをさせているので、塾長は指導より営業と考えている人も多いはず。
さらに教育業界って離職率が高いんですよ。
なので、純粋に生徒の成績を伸ばそうとあれこれ考えて指導している経験者は少ないんですよね。
だから日本の教育は、先進国の中でも遅れているんですよ。
教育は未来に向けた宝物を残す立派な産業のはずなのに、最近の教育産業はちょっと営業に走る企業が多いですね。
【学習塾の選び方】100%失敗しない塾選びのコツとは? まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事は本当に子供の学力を伸ばしたいと切に願っている保護者の方へのメッセージです。
塾長とその他だけを挙げましたが、これを満たしていれば失敗することはないはず。
必ず校舎へ出向き塾長と話をすることをオススメします。
また、その校舎の様子も探りつつ質問を色々としてみて下さい。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
他にも有益な教育関連の記事を書いていますので、リンク先の記事で興味があれば、ぜひ参考にしてみてください!