どうもこんにちは、冒険者です。教育系や子育て系のブロガー&Youtuberとして「教育ラボチャンネル」を運営しています。
講師歴20年近く、小学生から大学受験まで幅広く指導!延べ10000人以上の親や生徒を指導した経験から、教育関連の有益な情報を発信中です!
今回は「子供にご褒美はよくない!なぜ報酬や罰は子供をダメにするのか?」という内容を解説していきます。
子供が言うことを聞かなかったり、勉強しなかったりするときに、よくモノで釣って子供を動かしてしまいます。やっぱり良くないですよね?
子育て中の親にとって、やりたくない勉強や習い事に対して、子供をやる気にさせて動かすのは一苦労ですね。
そこで、報酬や罰を与えて子供を動かしてしまう親は多いと思いますが、実はそれは子供にとって非常に良くないということが科学的に証明されてしまいました。
子育て中の親の最も多くの悩みは「子供の躾や習慣づくり」です。その躾と習慣づくりを、子供への報酬と罰でやってしまうと、子供の自律性・幸福度・やる気などが大きく下がってしまうのです。
そこで今回の内容は・・・
・子供にご褒美が良くないって本当なの?
・報酬や罰を与えずに、どうやって子供を躾けるの?
・子供の将来のために、何をすれば良いのか知りたい!
こんな疑問や要望にお応えします。
この記事を最後まで読めば、躾や習慣づくりにおいて、親の報酬や罰が子供にとって良くない理由から、親がどうやって接すれば、子供が幸せになるかを知ることができます。
日本中の子育て中の親に知ってもらいたい内容ですので、ぜひ、最後までじっくりと読んでもらいたいと思います。
ちなみにこの記事は、Youtube動画でも解説しています!アニメーション付きでわかりやすく解説していますので、ぜひご覧ください。
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それではさっそく、子供にご褒美がよくない理由から、解説を始めていきましょう!
【子供にご褒美はよくない】報酬や罰が子供をダメにする理由!
それでは「子供にご褒美は良くない!報酬や罰が子供をダメにする理由」について解説をしていきます。
さっそくではありますが、どうして子供にご褒美が良くないのか、その結論からまとめてしまいます。
【子供にご褒美が良くない理由】
①子供の自律性を失わせるから
②やる気や創造性が低下するから
③地位財ばかりを求めるようになるから
子供の躾や習慣づくりに報酬や罰を与えると、このような影響があることが、様々な研究で判明しています。
ついつい、ご褒美で釣って、子供の勉強や習慣を身につけるようにしてしまいがちですが、今後は注意してみて下さいね。
それでは、子供に報酬や罰を与えると良くない理由を、1つ1つ詳しくみていくとしましょう!
子供にご褒美が良くない理由①子供の自律性を失わせるから
子供にご褒美が良くない理由の1つ目は「子供の自律性を失わせるから」ということです。
子供だけではなく大人も、幸せに生きていくためには、この「自律性」が絶対に必要になります。
【自律性とは?】
自分の力で目標達成に向けた行動ができること。その行動に対して、意義や価値を感じることができ、充実した時間を過ごすことができる。
このように自律性を持つことは、人生を充実にするため不可欠なことです。
ご褒美を与えることで、自主性がなくなり自己決定感が失われ、行動するための動機が条件付きとなってしまい、報酬がなければ動かない、もしくは罰があるから、仕方なく行動ようになってしまいます。
性善説ではありますが、人は生まれながらに、自分の力を世のため人のために使いたい、役に立ちたいという自己実現の欲求を持っています。
それは全て、自律性が土台にあってこそですから、子供にはしっかりとした自律する心を持ってもらうために、報酬や罰で動かすことのないようにしたいですね。
確かに、過度なご褒美や毎回のご褒美があることで、自律性がなくなってしまう気がします!
子供にご褒美が良くない理由②やる気や創造性が低下するから
続いての理由は「やる気や創造性が低下するから」ということです。
みなさんは、アンダーマイニング効果という言葉を知っていますか?日本語で「抑制効果」「過正当化効果」と訳される言葉ですが、様々な実験でこの効果が実証されています。
【アンダーマイニング効果とは?】
もともと満足感や達成感を得るために行っていたが、その行動に対して報酬を受けた結果、報酬を受けることが目的になり、結果として、本来の内的な動機が失われてしまう心理状態のこと。
という効果です。
人間の活動の中で「報酬を受ける」ことは大切です。しかし、ご褒美を出すことで、逆効果になってしまう可能性があるわけです。
これまで何もなかったところから、急に報酬が与えられることによって「自然に高まった好奇心」と「脳の創造性」が著しく低下します。
たとえ大きな報酬があったとしても、そもそもの能力を発揮することができなくなるわけです。
子供にとって、自分からやりたい!何だかコレが好き!集中していつまでもできる!といったことに対して、良かれと思って、親がご褒美を出してしまうことは、本当に避けるべき行動なんです。・
親が本当に意識してほしいことは、子供をどのように動機づけするかではなく、どうすれば子供が動機づけする「条件」を生み出せるかということです。
親の役割は、その条件を生み出すために、子供のやりたいこと、集中していることを全力でサポートするのです。
頑張っている我が子を見ると、どうしてもご褒美を上げたくなってしまいますが、子供はそんなことをしなくても頑張り続けますので、安心してくださいね。
子供にご褒美が良くない理由③地位財ばかりを求めるようになるから
子供にご褒美が良くない理由の最後は「地位財ばかりを求めるようになるから」です。
この世の中には、地位財と非地位財があります。
【地位財とは?】
まわりと比較して満足を得られるもの。例えば、役職などの社会的地位や、家や車といった物体。
【非地位財とは?】
まわりとは関係なく満足を得られるもの。健康や愛情、自由や創造性といった目に見えないモノ。
成功によって地位財を与えられた子供は、脳内からドーパミンを放出し、もっとやる気を出します。
ただ、ドーパミンによるやる気は一時的なものであり、そこで得た地位財は、時間によってその価値を感じなくなっていきます。
地位財を追い求めていくことは、決して悪い事ではありませんが、子供が幸せを感じるという側面から見れば、非地位財を得ていくことの方が、子供の人生にとって、圧倒的により良い時間を過ごすことができます。
アリストテレスは、人生の最終目的は幸せであると言ったように、成功するよりも幸せになる方が、子供の人生が良いものになっていくことは、間違いありませんね。
ご褒美や罰を与えることに対して、これからは気をつけていこうと思います!
【ご褒美で釣ってはダメ】子供の基本的欲求を満たすことが重要!
それでは「子供の基本的欲求を満たすことが重要!」という内容に入っていきましょう!
児童心理学の世界では、子供の基本的な欲求に親がしっかりと応えてあげることで、ご褒美で釣らなくても自発的に行動をすることが知られています。
その子供の基本的な欲求というのは次の3つになります。
【子供の基本的欲求】
①関係性の構築
②自己効力感
③自己決定感
これら3つの欲求が、いつも満たされている状態の子供は最もパフォーマンスを発揮すると言われています。
①親との関係性や友達との関係性が、良好で不安がない状態。
②自分の能力なら、きっとうまくやれると感じている状態。
③他人に自分の行動を制限されず、自分で意思決定を行っている状態。
このような状態になっていることで、子供の基本的な欲求を満たされて、ご褒美や罰などを与えずとも行動することができるようになれるのです。
ある実験では、子供たちを「支援型」「厳格型」「放任型」「虐待型」4つのグループに分けて、子供の将来における進学率や年収などを調査したところ、「支援型」がもっとも大きな成果を残していることがわかっています。
厳格に子供を管理するよりも、放任して子供を自由にするよりも、親のサポートを受けた子供が良く伸びたのですね。
子供であっても「自己実現の欲求」を強く持っているので、その欲求に対して親はしっかりと向き合いサポートし、絶対に芽をつまないように接してあげることが大切なんですね。
まずは子供との関係を良くして、どんなに些細な欲求にでも応えるように意識をしておくと良いですよ!
【ご褒美よりも大切なもの】子供の人生を幸せするのは親の愛!
それではここからは「ご褒美より大切なもの!子供の人生を幸せにするのは親の愛!」という内容を解説していきます。
ご褒美や罰を与えることは、子供にとって非常に大きなマイナスになることを解説してきましたが、では一体、親は何をすれば良いのでしょうか?
【ご褒美より大切な、親がすべきこと】
無条件の愛を子供に与え続けること
子供の人生を幸せにするのは、親であるあなたしかいません。親が子供に愛を伝えてあげることで、子供は自己成長力を最大限に発揮して成長できます。
子供に対する親の最大の願いは、子供の成功よりも、子供の幸せの方ではないでしょうか?
子供がいくら大手企業に就職し、収入や地位を得ていても、毎日疲れ切っていたり、忙しくて全く連絡がなかったり、なんだか大変そうと感じたら心配になりますよね。
ですから、子供にはちゃんと幸せになってもらうために、親ができること、つまり愛を与えることをしてあげて欲しいのです。
親からの無条件の愛を受けた子供は、自分から自然と大きく成長していきます。
こんなことを言うと、子供の幸せは親の収入や環境の影響が大きいんじゃないのと、感じている人もいるかもしれませんが、幸せになろうとする意志の力の影響も見過ごせないんです。
【幸せになる科学の研究】
人が幸せを感じる要素としては…
①心理的な健康があること:感謝、楽観的、ありのまま
②身体的な健康があること:運動、栄養、休息
③社会的な健康があること:人間関係、許す、親切心
この3つの健康があって、人は幸せを感じるようにできています。これらは、幸せになろうとする「意思」によって、ある程度は変えることができるはずです。
収入や学歴が高くなくても、自分の意思で幸せになることができるんです。
自分で物事が決定できることや、健康状態が良いこと、人間関係も良く、まわりから頼りにされる感覚があり、自らも社会に貢献していると感じる状態こそ、幸せな感覚を持つことができるのは、誰でも想像ができるでしょう
人は「成功したら幸せになれる」ではなく「幸せだから成功する」のです。
幸せな子供は、どこでも誰とでも幸せになります。自分の強みを生かして、どうやってでも生きていけます。
親の最大の願いは、子供の成功よりも子供の幸せでしたよね?
ですから、子供に対して親が何をすべきか迷ったら、何かと引き換えに愛を与えることのない、無条件の愛を、しっかりと与え続けて下さい。
親の無条件の愛を受けた子供は、本当にたくましく成長していくので、楽しみにしていてくださいね。
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【子供にご褒美はNG】なぜ報酬や罰は子供をダメにするのか?まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は「子供にご褒美はよくない!なぜ報酬や罰は子供をダメにするのか?」ということをまとめてきました。
子供の自然に成長する力を発揮するためにも、ご褒美や罰を与えるのではなく、親の無条件の愛を子供に与え続けてあげて下さい。
子供が本当に欲しいのは、お金やモノではなくて、親であるあなたの無条件の愛なのです!
それでは最後にもう一度、子供にご褒美が良くない理由についてまとめておきます。
【子供にご褒美が良くない理由】
①子供の自律性を失わせるから
②やる気や創造性が低下するから
③地位財ばかりを求めるようになるから
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
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