【韓国の幼児教育】国際比較で見えた韓国の問題点!

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幼児教育の国際比較。

2020年2月20日に行われた教育改革国際シンポジウム「幼児教育・保育の国際比較」に参加してきました!

その発表からわかった韓国の幼児教育の内容をまとめました。

このシンポジウムは文部科学省主催で行われ、OECD国際幼児教育・保育従事者調査2018年の結果報告の発表という形で行われました。

新型コロナウィルスの影響により、調査報告をする予定だった「ムン・ムギョン氏」は実際にはこのシンポジウムには参加できませんでしたが、Skypeを利用しテレビ電話で報告をして頂きました。

・韓国の幼児教育ってどんな感じ?
・日本とはどんな違いがあるの?
・韓国の学歴社会の実情は?

こんな内容の発表がありましたので、書いていきます。

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韓国の幼児教育の現状

韓国の国旗

まず、韓国の幼児教育の現状について見ていきたいと思います。

韓国には、日本と同様に「幼児教育(幼稚園)」と「保育」があります。

韓国の幼児教育と保育

韓国の幼児教育について、ムン・ムギョン氏の発表をまとめていきます。

【韓国の幼児教育】
幼児の対象年齢:3~5歳
施設:幼稚園
管轄行政:教育部
法的基盤:幼児教育法(2004年施行)
カリキュラム:ヌリ過程(2012年以降)
教員養成:4年制、3年制、2年生大学

こういう教育が、韓国の幼児教育です。いわゆる日本で言う幼稚園ですね。

ほぼ日本と同じ幼稚園のシステムです。カリキュラムの「ヌリ課程」についての詳細は後ほど解説します。

また、保育についてもまとめます。

【韓国の保育】
幼児の対象年齢:0~5歳
施設:保育施設(保育園)
管轄行政:保健福祉部
法的基盤:乳幼児保育法(1991年施行)
カリキュラム:ヌリ過程(2012年以降)
教員養成:4年制、2年生大学、また1年の職業訓練

このようになっています。いわゆる日本の「保育園」です。こちらもほぼ日本の保育園と変わりませんね。

ここでの最大の違いは「行政の管轄が教育部なのか保育福祉部なのか」ということにあるようです。

ただ、ほとんど日本と同じだということに気づくと思います。やっぱり同じ東アジアですから、考え方が似ているのですね。

ここで、興味深いデータがあります。それは・・・

2歳児の保育幼児教育参加率:90.2%
3歳児の保育幼児教育参加率:87.5%

韓国は3歳児よりも2歳児の方が保育率が高いということです。これは、韓国の一般家庭が低年齢ほど教育機関、保育機関に子供を預けていることを意味します。

さすが教育大国の韓国!小さいうちから、そういった機関に子供を預けてしっかりと教育をしてもらっているのですね。

韓国の幼児教育の強みと弱み

教育大国の韓国ならではの、幼児教育に対する強みと弱みについても、調査報告がなされていました。

それを具体的にまとめていきます。

【韓国の幼児教育の強み】
・0~5歳児に対する幼児教育の重点助成を実行(GDPの1%)
・乳幼児教育への保護者の期待が高い
・質保証システム
※園が監査を受けて審査に通ると助成金が出るシステム
・参加型のアプローチが強化されている

【韓国の幼児教育の弱み】
・営利目的の事業者の比率が高い
※保護者の教育熱が非常に高いため成り立っている
・幼児教育や保育以外での活動が多い
※塾に通う、習い事をするなど教育費が大きい
・子どものモニタリングするデータが欠如

このようなことが、韓国の幼児教育の強みと弱みになります。

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韓国 幼児教育 ヌリ課程

韓国の教育であるヌリ課程を受けた子ども

今回のシンポジウムで度々出てきたフレーズ「ヌリ課程」について説明していきます。

「ヌリ」は「世の中」という意味の純ハングル語で、「ヌリ課程」は全人教育と創造性育成を二本柱とした幼保一体型カリキュラムです。2012年度に5歳児を対象に始められ、2013年以降は3~5歳児とその対象を広げ、全国の幼稚園とオリニジップで行われるようになりました。韓国の法的義務教育期間は、日本と同じく小・中学校の9年間ですが、3年間のヌリ課程が始まったことにより、実質的には12年間の義務教育が行われるようになったと言えるでしょう。

チャイルドリサーチネットより

このように、韓国では国家的な幼児教育の施策として「ヌリ課程」というものを推し進めています。

韓国は教育大国とも言われおり、世界的に見ても学力はトップクラスです。その中で推し進めるヌリ課程というのは、今後の韓国の未来がかかった国家プロジェクトともいえる施策になっていると思われます。

ビジョンとしては「子どもたちの幸せな成長に向けて、ともに行動する社会」を目指すという考えを示しました。

ヌリ課程実施に際して、保育施設の保育教師に対して一人あたり月額30000円以上の助成金を与える制度も整ってきています。

日本の保育士への助成に比べても、かなり大きな助成が国からあることがわかりますね!

韓国 幼児教育 保育士の想い

ここで、韓国の保育士の「質の高い環境や教育を与えるにあたり、その妨げになっているものは?」というアンケート調査の結果の発表がありました。

非常に興味深い内容になっています。

まず園長が抱える問題点のアンケート調査です。

質を上げるのに妨げになっている項目(園長)
1位:教育に対する能力不足(36.6%)
2位:有資格者の不足(31.5%)
3位:屋内スペースの不足(27.8%)

園長はこのような問題点を挙げていました。

つまり園長は教育に対して保育士の能力不足や資格者の不足を感じていることがわかります。でも、韓国の保育士は「学士資格を持っている保育士の割合」が低いのが現状です。

能力不足や資格者が不足している、というのは日本も同じ問題点を抱えています。「教育熱は高い」が「指導者の能力と人員が足りてない」という、ちぐはぐな問題が起きているんですね。

今度は保育士のアンケート調査です。

質を上げるのに妨げになっている項目(保育士)
1位:事務的な業務が多すぎる(37.0%)
2位:財政支援や物的支援が不足している(32.8%)
3位:クラスあたりの子どもの人数が多すぎる(28.4%)

現場の保育士は、このように感じています。

こちらも日本と同じかなり多忙でストレスが多いように感じます。

ちなみに、韓国の幼児教育は日本や世界との比較はどうか?これは、違う記事でまとめてありますので、ご興味がある方は、ぜひそちらもご覧ください!

韓国 保護者の教育熱

韓国は世界一の教育大国です。子どもの学力、受験のためなら親は努力を惜しみません。

そういう社会を持つ韓国ならではの報告がありました。

それは・・・

教育産業で利益を重視する企業があまりにも多い

ということです。保護者は、教育費については出し惜しみすることなく子供にお金をつぎ込みます。

しかし、その金額と質が、本当に伴っているのか?というのが、国を挙げて問題点として指摘されつつあります。

特に幼児教育については、保育施設以外に塾に行って読み書きを学んでいる家庭が数多くあるのです。世界の幼児教育・保育からすると、本当に信じられないほどの教育への投資をしています。

ヨーロッパでは「自然に触れ合い、芸術に親しみ、子どもの育ちを親が支える」そんな教育が施されています。それなのに、韓国では読み書きや受験勉強、その戦争に勝ってこそ一人前、という個性つぶしの社会が生まれている気がしているのです。

「僕は韓国が悪い」言いたいのではありませんが、社会という集団形成をするときにそういった心理が、今もなお残っていることに警鐘を鳴らしたいです。

個人の尊重を奪われた子供たちに、学力で解決できる世の中が今後ずっとあり続けるのでしょうかね。

あくまで個人の意見です。

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韓国の幼児教育の現状を聞いて・・・

韓国の幼児教育の現状

今回、このシンポジウムに参加し韓国の幼児教育や保育の現状を聞いて考えた僕個人の感想を書いていきます。

それは・・・

ちょっと前の日本を見ているかのよう!

ということです。

今でこそ、保育士の給与だの待遇だの、ちょっと前に話題になった「保育園落ちた、日本死ね」に代表されるような、待機児童問題はなんとなく下火になりました。

ただ、なぜそのような問題が起こっているのかを分析してみると「保育士不足」にたどりつきます。

しかし、もっと深堀して「保育士不足」について考えてみると「保育士にあこがれを持てない、社会的地位が低い」ということが原因になってるんです

だから、給与を上げよう!という動きに日本がなったのです。しかし、その効果のほどはいかがなものでしょうか。

まさに今の韓国はそれと似たような現状に立たされている気がします。

ましてや、日本と違うところは「日本よりさらにクレイジーに教育熱心」ということが挙げられるのです。教育は産業でありビジネスになるのが、韓国という国です。

ここで思う僕の教育論は・・・

もっと広い視点で、幼児教育のあり方を考えてほしい!

ということですね。北欧や北米の幼児教育は、日本や韓国とは違った視点から幼児にアプローチをしています。

それゆえ、一部それを知っている日本のママ達がこぞって世界の幼児教育(モンテッソーリやシュタイナーが代表的)を受けようと、あれこれ探し回る、ということになっています。

北欧、モンテッソーリ、シュタイナーの詳細は記事にまとめてありますので、そちらをご覧ください!

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韓国 幼児教育のまとめ

韓国の教育を受けた子ども

いかがでしたでしょうか?

今回の教育改革国際シンポジウム「幼児教育・保育の国際比較」に関して、韓国にスポットを当てて解説してきました。

主要な取り組みをもう一度まとめていきます。

韓国の幼児教育の問題点
①保育施設において有資格保育者が不足している(ほとんどが高卒)
②保育者自身の能力が不足している
③小学校へ移行する取り組みが不十分である
④書類作成や事務的作業が多すぎて、現場の負担が大きい
⑤営利活動の強い私立保育幼児教育機関が多い

こういった問題点を挙げてきました。

日本と韓国の問題点は類似するところが多いので、これが今回のシンポジウムでわかったことだと感じました。

これから、どのように国が主導で動くかを注視してみたいと思います。

最後まで読んで頂きましてありがとうございました。

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