予備校で講師&学習アドバイザーをしている冒険者です。教育コンサルとして『冒険者ブログ』『教育ラボチャンネル』を運営しています。
講師歴15年以上、小学生から大学受験まで幅広く指導!延べ10000人以上の親や生徒を指導した経験から、教育関連の有益な情報を発信中です!
今回は「幼児教育は何が大切?5歳までに鍛えたい5つの能力とは?」という内容を解説していきます。
幼児教育が大切って聞くけど、一体、何をすればよいのかわかりません。親ができる子供のために良い子育て法を教えて下さい!
子供が生まれると親が考えることは、その子の将来についてですね。
この世に生を受けた自分の子供が、幸せな人生を歩めるように、色んな能力を育ててあげて、子供の可能性を広げてあげたい!そう考えて、幼児教育や英才教育をどうすれば良いかと調べている人は多いはずですね!
幼児教育で大切なことは『子供の成功』よりも『子供の幸せ』。
一流大学を出て一流企業に就職して、安定した高い給料を得て、結婚して家庭を築くというような、一般的な成功をつかむよりも、「なりたい自分になれるようにしてあげる」方がよっぽど、幸せなはず。
幼児教育というのは、子供の可能性を大きく広げてくれるはずです!
そこで今回は・・・
・0歳から5歳までの幼児教育について知りたい!
・幼児教育って、一体何が大切なの?
・子供の能力を最大限に引き出してあげたい!
こんな疑問や要望にお応えします。
この記事を最後まで読めば、幼児教育の本質を理解することができ、親が子供の能力を育てるために何をすればよいかが分かります!
今回参考にした著書は、認知科学者である苫米地英人さんの「0歳から5歳までの幼児教育」です。
脳科学、認知科学を研究している著者が綴る本書は、非常に有益な情報でしたので、気になる方は是非一度本書を手に取って読んでみて下さい!
ちなみにこの記事は、僕が運営するYoutubeチャンネルの『教育ラボチャンネル』で、動画でわかりやすく解説しています!
動画が良かったらチャンネル登録も、よろしくお願いします!
それでは、幼児教育は何が大切なのか、まずは子育て中の親に知ってもらいたいポイントからまとめていきましょう!
【幼児教育は何が大切?】子育て中の親が知るべき4つのポイント!
それでは「幼児教育は何が大切?子育て中の親が知るべき4つのポイント!」について解説をしていきます。
さっそくですが、幼児教育の大切な4つのポイントをまとめてしまいましょう。それはコチラ!
【幼児教育のポイント】
①クリティカルエイジを知ること
②子供自身の自己イメージを育てること
③子供のコンフォートゾーンになること
④子供の思考の抽象度を高くすること
この4つが幼児教育のポイントになります。
脳科学の視点で見ると、脳が発達する年齢に合わせた刺激を与え、子供自身が自分を適切に評価でき、親は子供の居心地の良い空間を提供してくれる存在で、子供の知能に関わる抽象的な考えができるようにさせることが大切なんです。
これら4つのポイントが全て達成されれば、あなたの子供は「持っている能力を最大限に発揮できる土台」を手に入れることができるでしょう。
それでは、幼児教育における4つのポイントについて詳しく解説をしていきましょう!
幼児教育のポイント①クリティカルエイジを知ること
幼児教育の大切なポイントの1つ目は「クリティカルエイジを知ること」です。
子供が育つというのは、適切な時期に適切な刺激を与えてあげることが、非常に重要になります。
闇雲に幼児教育を施しても意味がないことがあるので、このクリティカルエイジについて理解を深めておいて欲しいと思います。
【クリティカルエイジとは?】
遺伝的に決まっている、脳の各器官の発達の年齢のこと。この期間に、教育を施せば非常に効果を上げられるが、それを過ぎてしまうと効果は非常に薄くなる!
つまり簡単に言ってしまえば「最も脳が効率よく学習する期間」ということです。
〇歳までに必ずやろう!という境界線があるわけではないが、ある程度、その分野における脳の領域の発達がかかわるので、効率的に学べる期間がある!ということです。
例えて言えば、言語能力について言えば、8歳から13歳までの期間に学ぶことが最も効果が高いので、そうした期間にしっかりと言語について経験を積んでおくことが非常に重要です。
このクリティカルエイジについては、あとの章で述べる能力開発でも解説していきます!
幼児教育のポイント②子供自身の自己イメージを育てる
幼児教育のポイントの2つ目は「子供自身の自己イメージを育てる」ということです。
自己肯定感や自尊感情という言葉があるように、子供が自分自身を評価する「自己イメージ・自己評価」というのは、非常に幼児教育では重要なポイントになります。
自己評価のことをエフィカシーと呼んでいますが、一体、自己評価とはどのような役割があるのでしょうか?
【自己評価=エフィカシーとは?】
自分のことを自分でどう見ているか、自分の能力に対する自己評価のことを指す。
「人は自己イメージ以上の人間にはなれない」というように、ある程度でいいかな、と思ったら、本当にある程度の人間にしかなれないのです。
そして、この自己イメージであるエフィカシーは、親によって形成されると言われています。
親の子供に対するネガティブな発言や、親の価値観の押しつけといったようなことが、子供に対してなされてしまうと、子供の自己評価は下がってしまいます。
幼児教育を施す場合は、まずは子供には自己イメージをしっかりと高く持たせるように、親が子供に対してかける言葉にしっかりと注意を向けるようにしてください。
幼児教育のポイント③子供のコンフォートゾーンになる
続いての幼児教育のポイントは「子供のコンフォートゾーンになる」ということです。
子供が新しいことにチャレンジできる、失敗しても元気をもらい復活できる、というのは、親が子供のコンフォートゾーンになっている場合が多いです。
【コンフォートゾーンとは?】
意識の中にある居心地の良い場所や空間。もしくは、その状況などを指す。
常にリラックスできて、くつろげる気分になれること。親が子供のコンフォートゾーンになれるというのは、心から安心ができる関係が築けていることが大切です。
もし子供との関係が悪く、子供に対して不安や恐れがあるような場合には、常に子供にストレスを与えている可能性があるので、改善をすべきです。
人は皆、今の現状を維持しようとする脳の働きである「ホメオスタシス」が働くので、自分の意思ではストレスから抜け出せないことがあります。
子供が不安や恐れ、怯えているような環境にならにように、親はしっかりとコンフォートゾーンを作ってほしいと思います。
幼児教育のポイント④子供の思考の抽象度を高くする
幼児教育の大切なポイントの最後は「子供の思考の抽象度を高くする」ということです。
【抽象度とは?】
いわゆる、視点の高さのこと。抽象度が高いほど視点が高く、見渡せる範囲が広くなる!
幼児教育で抽象度を上げていく訓練をすれば、IQを高め色んな情報に対して、見渡す範囲を広げることができるようになります。
例えば「私とあなた」という視点を上げて「町の人」「市や県民」「日本人」というように視点を上げ、そして「地球人」いうように、抽象的にものをとらえるようになるということです。
これができるようになれば、知能指数であるIQを高めることができます。
IQが高くなれば、自分の身体では体験することができない空間をリアルに認識できるようになり、その意識を操作することができるようになります。
天才と呼ばれたアインシュタインは、宇宙で起こっていることを、リアルに理解することができたため、相対性理論を完成することができたわけです。
子供の抽象度を少しずつ上げることができれば、それこそ知能を高めていることに直結しますので、幼児教育では重視すべき項目ということなんですね。
【幼児教育は何が大切?】5歳までに鍛えたい5つの能力の育て方!
それではここからは「幼児教育は何が大切?5歳までに鍛えたい5つの能力の育て方!」について解説をしていきましょう。
こちらも先に、幼児教育で鍛えるべき能力5選をまとめてしまいます。
【幼児教育で鍛えるべき能力】
①言語を操る能力
②音への感覚
③光や色への感覚
④運動能力
⑤数学能力
この5つの力が、幼児期のうちに鍛えたい力です。
脳の研究をしている認知科学者の苫米地英人さんの著書「0歳から5歳までの幼児教育」では、これら5つの能力や感覚をしっかりと鍛えることで、子供が「なりたい自分になれる」と言っています。
これら5つの能力や感覚を身につけるためには、クリティカルエイジがあり、その時期に然るべき教育を施せば、誰でもちゃんと能力が育っていくのです。
クリティカルエイジの時期を理解せずに、幼児教育について、いくら時間やお金を費やしても、ほとんど効果がありません。
ですから、脳が最も発達するクリティカルエイジについて、まず親がしっかりと理解してほしいです。
それでは順番に、1つ1つ詳しくの能力について解説をしていきます。
幼児教育で鍛えるべき能力①言語を操る能力
幼児教育で鍛えるべき能力の1つ目は「言語を操る能力」です。
まずは言語能力ですが、これから訪れる将来は「日本語と英語」を鍛えておくべきです。
母国語である日本語については、文章を読む力や書く力、表現力などを鍛えたいですね。そして、グローバル人材として活躍することの可能性に対して、英語の学習をしておくことは必須ですね。
【言語能力のクリティカルエイジ】
・8歳から13歳ごろが、最も能力が発達する時期
※ただし、5歳ごろまでに「言語の音」に関する能力が発達するため、英語のネイティブの発音を聞かせる必要がある!
言語能力はあくまで読解力やコミュニケーション力といった能力のことですので、幼児教育で重要なのは、その前の「言語の音」に対する能力を鍛えることです。
日本人の両親から生まれた子供であれば、日本語の音は大丈夫ですから、5歳までにしっかりと「ネイティブの英語の音」を聞かせることが大切です。
親がネイティブスピーカーでなければ、親が子供に英語の発音を聞かせることは絶対に避けて下さい。Youtubeなどでネイティブの発音を聞かせると良いです。
ここでよくある勘違いですが、日本語と英語を同時に学ばせると、両方とも中途半端で話せなくなるのでは?と思っている人がいますが、それは間違っていると筆者は言います。
5歳までにしっかりと日本語も英語も「言語の音」を聞かせておくことで、それ以降の年齢になっても、聞き分ける力が残っていますので、安心してください。
また、日本語の力、つまり文字に対する力も幼児期のうちに身につけておきたい力になります。
勉強も仕事も、圧倒的に文字の力が大切ですよね。では、文字に対する臨場感を持てるようにするにはどのようにすればよいのでしょうか?
それは…
【文字への臨場感の育て方】
・3歳までは親が読み聞かせ
・文字が読めるようになったら音読
・しりとりなどの言葉あそび
こうした言葉や文字に関することを、日常的に行うことによって、しっかりとした文字の力が身につきます。毎日、意識して実践をしてみて下さい。
幼児教育で鍛えるべき能力②音への感覚
幼児教育で鍛えるべき能力の2つ目は「音への感覚」です。
言語能力でも解説をした通り、音は5歳ごろまでにクリティカルエイジが存在していますので、音楽に対する能力を育てたい場合は、生まれてすぐに音を聞かせ、5歳までには完成させたいですね。
子供が将来、音楽の道に進みたい、音楽の世界を深く知りたいとなった場合に、その可能性を高めておきたいですね。
そこで欲しい力が「絶対音感」です。
絶対音感は、ソルフェージュによって身につけることができます。
【ソルフェージュとは?】
メロディや和音、リズムといったものに対する感性、聴取、表現、音楽に関する理論の全般を包括した能力を鍛える訓練のこと。
ソルフェージュは専門家に任せるのが一番で、音楽教室に通って身につけさせるのが最も良い方法です。
絶対音感まではいかずとも、音への能力を鍛えるためには、良質な音楽を聴かせる必要があります。
音を聴くという行為は、楽器の様々な振動である圧力波を耳を中心に全身で感じることです。
細かい音色を聞き分ける力も非常に大切ですので、幼いうちに色んな楽器やリズム、振動を聞かせたいですね。
筆者がおすすめしているのは、0歳から2歳まではクラシック音楽が良いということです。ぜひ、幼少期にはクラシック音楽を聴かせながら寝かしつけをしてみてはいかがでしょうか?
幼児教育で鍛えるべき能力③光や色への感覚
続いての幼児のうちに鍛えるべき能力は「光や色への感覚」です。
視覚のクリティカルエイジは5歳ごろと言われています。これは、形の組み合わせや合成などといった立体の認識ができるようになるといった能力です。
ただ、それより前に光や色を認識しだす時期があり、それが0歳から1歳ということです。
光や色の能力というのは、いわゆる絵画や彫刻といった美術に関する能力のことですね。
美術に関する能力を育てておくことで、将来、漫画家やデザイナーなどの可能性を広げることができるわけです。
そこで親が実践したい幼児教育としては、次のようなものがあります。
【光や色の能力を育てるために】
・5歳までに様々な色に触れること
・たくさん絵を描かせること
・色の種類の多いクレヨンや色鉛筆を使わせること
・朝や昼、夜に色の見え方が違うことを感じさせること
こうしたことを5歳までに行うことで、光や色に関する刺激に敏感になれます。細かい配色やデザインについては、あとからでも学べます。
美術に関する可能性を広げるために、家でできることを継続してみて下さい!
幼児教育で鍛えるべき能力④運動能力
そして「運動能力」も、幼児教育で鍛えるべき能力になります。
幼少期に色んな運動をすることで、将来、スポーツに関する能力を開花させることができます。
ただ、幼少期の運動というのは、単純に運動能力を鍛えることだけではありません。運動をすることで、神経伝達物質のドーパミンの分泌をスムーズに促せるようになります。
ドーパミンは「やる気やモチベーション」に関する物質ですので、幼少期にこの経路をしっかりと作っておくことが大切なんです。
ドーパミンはIQを高めることもできますから、子供に運動させることは、実は大切な幼児教育なんですね。
では、どのような運動が効果的なのか?それをまとめておきます。
【運動能力を鍛える】
・0歳から3歳までは基礎的な運動。歩く、走る、遊具で遊ぶ、泳ぐなど
・4歳以降から、ルールがある集団のスポーツをやっていく。
このような運動ですね。
ただし、幼児期に行うスポーツとして、向いているスポーツと不向きなスポーツがあるので注意です。
【子供向きのスポーツ】
体のバランスが取れるスポーツ。例えば、陸上、水泳、サッカーなど
【子供に不向きなスポーツ】
左右のバランスが崩れるスポーツ。例えば、野球やゴルフ、卓球など。また武道もおすすめできない。
幼少期の体のつくりは繊細なので、どういうスポーツをやらせるかは、けっこう大切なんですね。
色々と子供に経験させて、子供自身に選ばせるのが良いかと思います。
幼児教育で鍛えるべき能力⑤数学能力
幼児教育で鍛えるべき能力の最後は「数学能力」です。
実は数学の力は言語能力よりも音の感覚よりも、一段階上の空間に存在するのだと、筆者は言っているのです。
数学の能力におけるクリティカルエイジも、他の能力や感覚と違い、あまり影響しないということです。成長してからしっかりと学ぶことで、身につけられる能力が数学なんですね。
数学というのは、古代や中世の世界では、神の世界や宇宙を記述するような高度な学問として崇められていました。
音楽は数学の派生である物理学で説明できます。
数学の力が伸びてくれば、前章でも述べたIQに大きな影響を与える抽象度の高さを高くしていくことができます。
ぜひとも、子供には数学の能力を身につけてもらい、将来において、活躍できる人材として育ってほしいと思います!
動画が良かったらチャンネル登録も、よろしくお願いします!
【幼児教育は何が大切?】5歳までに鍛えたい5つの能力とは?まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は「幼児教育は何が大切?5歳までに鍛えたい5つの能力とは?」についてまとめてきました。
脳を研究する認知科学者である苫米地英人さんの書かれた著書「0歳から5歳までの幼児教育」には、もっとたくさんの科学的に実証された教育法が書かれていました。
幼児期に大切な親が実践できる具体的な行動や考え方が書いてありますので、子供の将来のために親ができることで悩んでいる方は、ぜひとも手に取って読んでほしい本です。
それでは最後にもう一度、幼児教育のポイントと幼児教育で鍛えるべき能力についてまとめておきます。
【幼児教育のポイント】
①クリティカルエイジを知ること
②子供自身の自己イメージを育てること
③子供のコンフォートゾーンになること
④子供の思考の抽象度を高くすること
【幼児教育で鍛えるべき能力】
①言語を操る能力
②音への感覚
③光や色への感覚
④運動能力
⑤数学能力
最後までご覧いただきありがとうございました。
他にも色々な幼児教育や小学生から高校生までの勉強法、親の子供への接し方などの記事を書いていますので、ぜひ、ブログの中を徘徊してみて下さいね!